学園祭に向けて

今年の4年生も学園祭でAIBOによるサッカーを開催することを決めたようです。
一昨年は帝京科学大学の斉藤先生との合同イベントだったため、伊藤研究室の4体のERS-7と斉藤研究室の2体によって3対3の試合ができました。
しかし、今年は単独開催のために4体のERS-7と2体のERS-210で試合を行うことになりました。
問題は現在のDefart/AIBOがERS-210に対応していないことです。現実にはほとんどのプログラムが対応可能なのですが、GameControllerが未対応なのと、モーションが低レベルすぎるのが大きな問題です。
前者はなんとか対応させられると思いますが、後者はいかんともしがたいです。たぶんGKにしかならないでしょうし、あまり性能は良くないでしょう。かといって2対2のサッカーでは面白みに欠けます。
とても忙しいのですが、これから2週間程度で目途をつけようと思っています。

ロボカップ報告

5月3日から5日まで3日間かけて行われたロボカップジャパンオープン2008沼津に参加してきました。
2003年からジャパンオープンへ参加してきましたので、途中の日本大会を除いて5回目の出場です。出場回数は少ないと言えないのに、昨年は最多失点で最下位という不名誉な結果でした。
昨年の屈辱を晴らそうと出場を決めたものの、結局のところ開発の時間が割けないままの試合となってしまいました。4脚リーグの参加チーム中、最も遅い動きを何とかしようと改良を重ねたのですが、4体しかないロボットを壊すのが怖く、ロボットに負荷のかからない範囲で動く今のやり方では、より早く動かすのが困難でした。そこで、動作を細切れに分割し、反応速度を増すようにしました。絶対的なスピードは増さなかったものの、昨年のように動いているボールを通り過ぎてから反応するといった鈍さは減ったように見えました。
最終的に予選を5回戦った結果、わずかに1勝をあげることができました。残念ながら今年も最多失点のチームとなってしまったのですが、自力で得点できて勝利したのは収穫でした。
残念だったのは、かつてITOLABチームとして山梨学院大学の学生でチームを作っていたのに、現在は本学の学生さんの参加(プログラムづくり)がないことです。他のチームの方々も毎回さまざまな工夫をこらして試合に臨まれるため、多くの刺激を得ることもできますし、またとない機会に参加することは貴重な体験といえます。就職活動中で難しいのは承知の上ですが、合同チームの帝京科学大学の4年生は忙しい合間をぬって参加してくれています。ぜひ現3年生にはチャレンジ精神を持って参加して欲しいと思いました。

RoboCup 2008 ジャパンオープンに向けて

昨年のジャパンオープンではさんざんな目にあい、東海大学での春季競技会もひどい状態でしたが、恥をさらすがごとく今年もロボカップジャパンオープンに出場します。
春季競技会ではDFの動きが悪かったのと、反応速度が遅かったのが反省点でしたので、そのあたりを集中的に直しました。具体的には、MFの試合中ポジショニングのプログラムをDFに流用し、モーションを半分に分割したのがポイントです。
改良といってもフィールドを広げてテストしたわけではないので、会場で調整する予定です。今までの経験から研究室でいくらチューニングしても、フィールドの硬さなどで全然違う動きをするので気をつける必要があります。ただ、摩擦の大きい研究室内でさえオーバー気味なので、きっと会場ではさらにひどい状態なのでしょう。
とにかく今回が最後だと思いますので自分なりに精一杯やってみようと思います。
久しぶりにDefartを使うと設計・実装の悪いところが目につきます。ロボカップのおかげでずいぶん改良できたのですが、それがなくなると研究の意欲もそがれそうで心配です。

Defart/PC v017d

これはロボカップジャパンオープン2008向けに開発中のものです。通常の使用には向きませんのでご注意ください。

ここで公開しているソフトウェアは無保証です。本ソフトウェアの作者はソフトウェアを使用することによって生じたいかなる損害についても責任を持ちません。

v017cからの変更点

  • カメラ設定をCDT設定に組み込んだ(20080319a)
  • ドットで始まるプログラムファイル名を無視するようにした(20080319b)
  • CDT設定とMoNet.txtに書き込み日付を格納するようにした(20080319c)
  • UDPポートの設定ができるようにした(20080319d)

ラシタ君訪問

今日はOBのラシタ君が研究室を訪問してくれました。今回は勤務先のリクルート活動の一環での訪問です。
日本でも指折りの製造機器メーカーですので、社内の雰囲気や研修の内容など面白く、いろいろとお話を伺いました。
あいにく現役のゼミ生は帰郷中で話を聞けなかったのは残念だったのですが、会社が何を重視しているかについていくつかヒントをくれました。
あくまでラシタ君が勤務している中で読み取ったものですので、本当の会社の意図とは異なるかもしれませんし、彼の会社以外ではあてはまらないかもしれません。しかし、十分参考になると思います。
ラシタ君の挙げたポイントは5つありました。
その1つ目は性格(明るいこと)です。職場環境はとても楽しく皆明るい正確だそうです。納期前の厳しい状況でピリピリした雰囲気を健全な状態に保つのには、いたずらに悲観的にならない明るさを皆が意識しなければならないのではないでしょうか。
2つ目はチャレンジ精神です。彼が採用されたのはこの点が良かったからだろうと自己分析していました。会社の敷いたレールにそのまま乗らず、必要に応じて提案できる人間を求めているようです。
3つ目は卒業研究だそうです(!)。要するに自分で考えて自分の責任で行動し、最後までやり遂げた実績を見られるということで、必ずしも卒業研究でなければならない訳ではないようです。ですが、学生にとっては卒業研究をしっかりやっているかどうかが、能力を判断するのに手っとり早いのでしょう。
実際のところ面接のある4?6月では卒業研究は端緒についたばかりですので、自分の掲げたテーマに対してどの程度意識を持っているかが重要ですね。
4つ目は数的能力です。難しい数学ではなく簡単な足し算や引き算などが正確で早いかどうかということだそうです。実はもっと深い話を聞いたのですが、それはゼミの際にでも話しましょう。
最後の5つ目はソフトウェア開発に関してということですが、何かのプログラミング言語での経験を持っていることだそうです。どんな言語でもかまわないから自分の力でプログラムを作り上げることは、会社に入ってからも役に立つし、そういった経験を持っていることは重視されるようです。
4月からはラシタ君のアドバイスも参考にしながらゼミをやっていこうかと思っています。ゼミ生の皆さんも参考にしてはいかがでしょうか?
ちなみにラシタ君の給料はすでに私のそれを越えているようですよ。さすがですね。

卒業おめでとうございます

今日は卒業式でした。
伊藤ゼミでは2007年度4年生が全員ゼミを履修しないという前代未聞の状態だったため、厳密にはゼミの卒業生はいないのですが、3年ゼミを履修したゼミ生が別れの挨拶をしに来てくれました。
それぞれ明確な目標をもっていたため、あえて引き留めなかったのですが、2年連続で教えたかったことがありましたので、せっかくの別れの機会にそういった話をしました。
皆さん就職・進学と新しい地で新しい生活を迎えるわけですから、気持ちも切り替えて新たなチャレンジをして欲しいと思います。

今日はOBも遊びに来てくれました。一人は他ゼミの学生さんでよく伊藤ゼミにも出入りしていた女性で、もう一人はゼミOBの福島君です。
福島君は実家のお寺を継ぐために、大学卒業後に別の短期大学に進学しました。1年の履修に加えて修行も行い、最後の修行を終えたため報告も兼ねて遊びに来てくれました。
きれいに丸めた頭をなでながら、厳しい修行についての話を聞きました。自分の教え子がお坊さんになるのも不思議な感じがしましたが、ぜひ立派なお坊さんになって欲しいと思います。
しばらくは普通の会社に勤めるため、これから就職活動するそうなのでこちらも頑張ってください。

Defart/PC v017c

これは東海大学春季競技会で使用したものです。通常の使用には向きませんのでご注意ください。

ここで公開しているソフトウェアは無保証です。本ソフトウェアの作者はソフトウェアを使用することによって生じたいかなる損害についても責任を持ちません。

v017bからの変更点

  • カメラ設定を可能にした(20080221a)
  • UDP通信にRBT(Remote Broadcasting Toolkit)を使用するようにした(20080303a)
  • 自動生成したモーションから制御点を抽出できるようにした(20080304a)
  • 2つの接地点から3つの遊脚点を生成できるようにした(20080305a)
  • 遊脚点生成のバグ対応(20080305b)
  • 接地点生成のためのテストコード(20080306a)
  • FourLegs周りのリファクタリング(20080306b)
  • 逆運動学計算周りのリファクタリング(20080306c)
  • モーション自動生成周りのリファクタリング(20080307a)
  • モーション自動生成周りのリファクタリング(20080307b)
  • モーション自動生成周りのリファクタリング(20080307c)

ロボカップ4脚リーグ春季競技会に向けて

来週早々にも東海大学で春季競技会が行われます。昨年から大きく変わったところはないのですが、5月のジャパンオープンに向けて少しでも改良を加えていきたいと思っています。
いまさらですが歩行モーションの自動生成に取り組んでいます。今までは4点を指定した後で残りのデータを生成するようにしていたのですが、今回は接地する2点から生成するようにしました。おおむね目的は達成でき、歩行モーションの作成効率も上がったのですが、今までの歩行モーションを超えるものができません。学生さんたちの血と汗と涙の結晶にはなかなか勝てないようです。
早くて安定する歩行には様々なパラメータがありますから、これから少しずつその関係を調べていこうと思います。東海大学までにはちょっと無理かな。

Defart/PC最新情報

このページでは最新のDefart/PCに関する情報を提供しています。

開発中のバージョン


対応するDefart/AIBOバージョン:

公開中の最新バージョン


対応するDefart/AIBOバージョン:

過去のバージョン





Defart/AIBO 08b

このバージョンはジャパンオープンに向けた暫定バージョンです。通常の使用には向きませんのでご注意ください。

ここで公開しているソフトウェアは無保証です。本ソフトウェアの作者はソフトウェアを使用することによって生じたいかなる損害についても責任を持ちません。

  • 認識物の位置を記憶するようにした。(v08b0)
  • LoggingをBrainから独立させた。(v08b1)
  • 「ボールを探す」の高速化(v08b2)
  • 記憶しているボール位置に直接首を向けられるようにした(v08b3)
  • 探す系の高速化(v08b4)
  • 認識物の最少ピクセル数指定、角度・距離一致のときは「見えない」条件とする等(v08b7)
  • 記憶時間の設定読み込み、プログラム実行時に最初の視覚範囲条件がfireするバグへの対処(v08b8)
  • カメラの設定ができるようにした(v08b9)

ソース・ダウンロード

DefartAibo08b8.tgz

対応するDefart/PC: Defart/PC v017系

なお、このバージョンはDefart/PC v016以前とは通信の互換性がありません。

TODO

  • モーション実行毎の記憶位置の更新
  • Search終了後も自動的にTrackできるように
  • 視覚条件(近い)のビジュアル化
  • 視覚条件(遠い)の条件見直し、notの導入